いじめは、学年が上がるごとに、どんどんエスカレートしていき、決して止まることはなかった。


そして、その頃から言葉の暴力と本当のいじめが始まった。

それは、私にとって悪夢のような日々だった。


その日も登校して教室に入った。


「ぼっとん!ぼっとん!!ぼっとん便所が、来たぞ!!」

クラスメイトの大西が、私の顔を見るなりそう呼んできた。

大西は、クラスの中心人物で彼に逆らう奴は誰もいない。


顔は、目が二重で、鼻も高く背もたかくて体格もいい。

勉強もできて、
クラスでは男女問わず人気者。


でも、性格だけはひねくれていた。


親が、警察官だというだけでクラスのみんなは、大西の言ったことは何となく逆らえなかった。