朝、腫れた目を冷やすこともなく、
加山さんとドライバーの田辺さんにだけ挨拶して駅へと向かった。


タクシーの中から見る景色は、
いつもガイドする道なんてまるで通らない、全く知らない道。


何であたしココに居るんだろう。


タクシーの窓に映るあたしが、
浮いて見えて仕方ない。



なーんて超ポエマーな事まで考え出すあたしは、相当弱ってる気がする。



今なら人生を棒に振る事が出来そうな気さえするんですけど。


……ま、あたしの人生なんて、そんな大した価値はない気もするけどね。



全てが投げやりな考え方で、
こんな自分自身がつくづく嫌いになりそう。