いつものように朝一番に教室に入る。




まだ誰もいない教室は、すごく静かで私は結構好きなんだ。




その教室でひっそりと咲き誇っている、ひまわりの花。




私の通学路にあるひまわり畑のものを、お願いして少し分けてもらったんだ。




だって、何もない教室よりいいじゃない?




ひまわりだってみんなに見てもらったほうが、より綺麗に咲いてくれる気がするしね?




そのひまわりの花瓶の水を替える。




それから教室の窓を開け、澄んだ空気を教室内に行き渡らせる。




これが私が学校へ来てするいつもの日課。




こんな事してるなんてクラスの誰も知らないんだけどね?



別に知ってなくてもいいんだ。



みんな、綺麗でスッキリした教室で勉強できたらいいなぁと思ってるだけだし。



それに、こんな私ができる事って影でみんなのために何かをするって事くらい。



痩せてて可愛い子みたいに、その場にいるだけで雰囲気が華やぐなんて、私には出来ないから…。