ケータイ小説 野いちご

【短編】生きる理由 ~プレステージNOA~

4 生きる理由


 今日は一香の家に行く――




 一香の好きなケーキを買って。



 緊張しながらドアの前に立つ。



 唯一の救いが、1人暮らしと言うことだけだった。



 高まる鼓動と一緒に

 5回目のトライでやっと

 インターフォンを

 押すことが出来た。





 ピンポーン♪






「はぁい♪」



 一香の嬉しそうな声が、ドア越しに聞こえた。



 ボクは、背筋を伸ばし一香を迎える準備をする。



 カチャッ



「遅かったね☆」



 一香はとびきりの笑顔で迎えてくれた。



「ごめん、ケーキ屋さんが込んでて……」



 10分もここでためらっていたなんて、恥ずかしくて言えない……。



「ケーキ嬉しい♪ さぁ、入って!!」



 高鳴る鼓動を、悟られないように、わざと大きな声でボクは言った。





「久しぶり!! お邪魔します」







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