ケータイ小説 野いちご

【短編】生きる理由 ~プレステージNOA~

3 スカイドーム・アクアパレス


 高い天井に合わせた

 縦長の窓の向こうから

 欅の葉を通した幾つもの日の光が

 館内に降り注ぐ。



 初夏の陽射しを浴びた

 若葉が

 輝くように風に揺れる。



 斜めに降り注ぐ光を

 2階の席で

 時折見つめながら

 ボクは本を読んでいる。



 取り合えず、ボギャブラリーを増やすために。



「はぁ〜…」



 今日、何度目かのため息を

 ボクはつく。



 自分の誕生日を忘れるなんて

 なんて言う失態。



 あれほど注意して

 記憶をしていたはずなのに……。



 あの日



 どうやって家までたどり着いたのか、覚えていないくらい、ボクは動揺していた。



 プレゼントを買ってもらい

 近くのレストランで

 お祝いの食事をしている所に



 偶然現れた

 イズルと忍兄弟と

 合流してパーティになった。



 イズルたちのおかげで

 何とかなったけど……。



 きっと一香は

 変に思っただろう。





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