あの日、聖紫朗からジョーに連絡がいったようで、仕事でジョーと一緒にいたレンに話がまわるのはすぐの事、それでも、仕事中のレンがココを迎えにこれないのをわかっていたココは携帯の着信が母であるのを確認し、ため息をもらした

この日、オフだったのは姫花だけで、心配性の母親はレンの電話を切ったと同時に車庫で車のエンジンを掛けたのだった

そして、高速をブッ飛ばし、ありえない速さで郊外にある高校までやってきたのだ

カリスマモデルの登場に大騒ぎになった高校だったが、当の姫花はお構いなしに職員室に入っていった

その際にココの携帯を鳴らしたので、ココがみたのは困惑する校長と教頭に詰め寄る母親の姿だった

「ふざけんじゃないわよ! こっちはそのガキ共の名前も上がってんのよ!! そいつら出しなさいよ!!」

姫花は数名の名前の書いた紙を机にたたきつけ怒鳴っていた

「17,8にもなってやって良いことと悪いことの判断は出来るでしょうが!! 頭の悪いガキ共のツラ見せろって言ってんだ!!」

母から出た言葉とは思えない発言にココはため息を漏らす

教師達も、モデル姫花のイメージがガタ崩れで顔面蒼白のようだ

息のあがった母に

「ママ・・ 少し落ち着いて?」

ココがようやく声を掛けた

その声に、振り返った姫花はココに駆け寄っていく

校長と教頭はようやく姫花の視線からハズれホッと息をはいた

「ママ・・ 大げさだよ?っていうか熱くなりすぎ・・」

「ココ! 大丈夫なの? 足の怪我は? 病院に行く?」

ココの話を全く聞いていない母親に

「大丈夫だから・・ 大げさすぎるの・・」

とココは盛大なため息をついた