昌さんとアツシ君は幼馴染で、昔からずっと一緒にいた。

勝気で男勝りな昌さんの後ろに、いつもくっ付くように隠れていたのがアツシ君だった。


昌さんは泣き虫なアツシ君をいじめっ子から守るのが使命だと思っていて。

昌さんとアツシ君のそう言う関係は、小学校、中学に入っても続いていた。


周りからは、2人は付き合ってるんじゃないかと言われていたけど、昌さんはそれを聞かないようにしていた。

でも、高校生にもなれば、そうも行かなかった。



いつの間にか、自分より大きくなったアツシ君を自然と避けるようになった昌さん。

それは意識していたと言うより、彼女なりの愛情表現だったようだ。



自分と一緒にいる為に、アツシ君に彼女が出来ないと思ったんだ。




噂は聞いていた。




180にも届きそうな長身。
小さな顔に、目鼻立ちの整った綺麗な顔。

爽やかな笑顔と、自然な彼の優しさ。


アツシ君は「モテる」男の子になっていた。



彼の気持ちに気づいていながら……







そうしてあまり一緒にいなくなった2人。

高校を卒業すると別々の大学に進み、あまり顔を合わせる事がなくなった。
それから3年後……昌さんに恋人が出きた。



11歳年上の彼。



世界中に会社を持つ、大手企業の若手実業家だった。




たまたま言ったBARで、再会した2人。

その時、アツシ君にも彼女はいたし、昌さんはその彼と続いていた。






でも………