体育館が騒めくなか体育館端にいる数人の生徒がアイコンタクトをとった。

 その中の一人がマイクを持ち、

『静かにしてください』


 マイクを通した冷静な口調に体育館はだんだんと静けさを増す。


『ただいまより、生徒総会を始めます。まず始めに………″』



 たらたらと続く生徒総会。

 ほとんどの生徒が寝ている。


 なんでこんなことになったのだろうか?


 そうだ………アノ先輩の所為だ。


 あの日は、高校に入学して2回目の冬休みに入った頃だっただろう。