白頭巾が言った。
「儂はどうせ鬼じゃ!二人とも斬ってしまえ!」
緇の小袖が雷刀(上段)に構え小股で間合いを詰めた!そしてとうと右足を踏み込んだ!
「あっ!」
緇小袖の剣は振りかざされたままだ。
修理が一瞬の間に飛んで、右手で緇小袖の左手首を掴んだのだ。修理は間近にその顔を見た。遠目からも美形であることが分かったが、近くで見ると飛んでもない美しさだ!
その目が驚きで大きく見開き、そして怒りで歪んだ。
「ええいっ!」
自由な右手を柄から離し脇差しを抜こうとする!だが、その前に修理の左腰の大刀の柄頭が緇小袖の腹を突いた。
「うっ!」
緇小袖は膝を突き蹲った。
「下郎!」
二人目の若衆が八艘から修理に斬りかかる。切り下げたが修理が少し身体を戻しただけで空を切った。未熟な腕では暗闇で間合いを計るのは難しい。下げた両腕を握られ左回転に捻られる!
「ああ!」
その若衆は剣を放し、道に背中を叩き付けられた。
「む!」
修理は白頭巾に向かった。どこかのお大尽の気まぐれの辻斬りか!やたら人を斬るとは許せぬ!
白頭巾は腰を落とし刀を横にすらと抜いた。どこかの武道は習っているらしい。だが腰が入って居らぬ!
修理は刀を抜いていないので、まずは頭を狙われる!白頭巾が肘を張って雷刀に剣を振り上げる。大きく右足を踏み出してどすんと落とした!その弾みで大きく刀が弧を描いて落ちてくる。
「遅い!」
思わず修理は叫んでしまった。師範代の時の癖か。白頭巾の剣の速度は修理には全くゆっくりと落ちてくる様だった。身を半身にして剣先を避け、左手で剛石を打ちつける様に白頭巾の両手の手首を叩いた。
白頭巾は呻くと膝を突き、刀をがらと取り落とした。
「儂はどうせ鬼じゃ!二人とも斬ってしまえ!」
緇の小袖が雷刀(上段)に構え小股で間合いを詰めた!そしてとうと右足を踏み込んだ!
「あっ!」
緇小袖の剣は振りかざされたままだ。
修理が一瞬の間に飛んで、右手で緇小袖の左手首を掴んだのだ。修理は間近にその顔を見た。遠目からも美形であることが分かったが、近くで見ると飛んでもない美しさだ!
その目が驚きで大きく見開き、そして怒りで歪んだ。
「ええいっ!」
自由な右手を柄から離し脇差しを抜こうとする!だが、その前に修理の左腰の大刀の柄頭が緇小袖の腹を突いた。
「うっ!」
緇小袖は膝を突き蹲った。
「下郎!」
二人目の若衆が八艘から修理に斬りかかる。切り下げたが修理が少し身体を戻しただけで空を切った。未熟な腕では暗闇で間合いを計るのは難しい。下げた両腕を握られ左回転に捻られる!
「ああ!」
その若衆は剣を放し、道に背中を叩き付けられた。
「む!」
修理は白頭巾に向かった。どこかのお大尽の気まぐれの辻斬りか!やたら人を斬るとは許せぬ!
白頭巾は腰を落とし刀を横にすらと抜いた。どこかの武道は習っているらしい。だが腰が入って居らぬ!
修理は刀を抜いていないので、まずは頭を狙われる!白頭巾が肘を張って雷刀に剣を振り上げる。大きく右足を踏み出してどすんと落とした!その弾みで大きく刀が弧を描いて落ちてくる。
「遅い!」
思わず修理は叫んでしまった。師範代の時の癖か。白頭巾の剣の速度は修理には全くゆっくりと落ちてくる様だった。身を半身にして剣先を避け、左手で剛石を打ちつける様に白頭巾の両手の手首を叩いた。
白頭巾は呻くと膝を突き、刀をがらと取り落とした。