「へ? お泊り?」
キョトンとした顔でそう言ったのは、私だ。
「そう。 今そう言ってた」
「お母さんが!?」
学校帰りに侍先生の家に寄って、もう帰ろうとしたとき。
家の鍵を持って無かった事に気付いた私はお母さんに電話をした。
お母さんもでかけてるらしく、お父さんも今日は帰ってこない。
どうしよう、と思ってたらお母さんがいきなり、『先生に代わって』と言いだした。
侍先生の家にいるという事は話してあったんだけど。
首をかしげながら先生に携帯を渡すと、先生は丁寧な口調で話していた。
そして、現在にいたる。
お母さん、侍先生に『当然ですみませんが、もしよければお泊りさせてやってください。 明日土曜日で休みですし…』と、若干ニヤニヤ声で言っていたそうだ。
お、お母さん!?
「ま、仕方ないだろ。 今日はゆっくりしていけば」
「…はい」
よくよく考えたらさ。
私と先生って、付きあってどれくらい?
本編のラストではさ、プロポーズ的な感じの事言われちゃって。
でも…いまだにチュー以上の事はしていない!
ABCのAしかしていない!
…ABCで例えるのって古い?
あ、そうなの?
ところで、ABCのBってナニ?