進路相談も終わり、私は勉強を教えてもらおうとカツオの所に向かった。
そこで、美智子ちゃんとすれ違った。


「美智子ちゃん!」


「あ、まいちゃん」


「カツオのとこ、行ってたの?」


美智子ちゃんは、コクンと頷く。
そっかあ、なんか二人、いい感じじゃない?と、私は嬉しくなった。


「でも、クラスの女の子に見られちゃったりして…、なんか長居できなかったよ」


あ…そっか、カツオってモテるんだっけ。


「まいちゃんは勝男くんの所に行ったりしたとき、そう思ったりしなかった?」


「あー…たまにあった気がするけど、あんまり気にしなかった」


「そっか…。 そうだよね」


「美智子ちゃんは可愛いからなー。 皆お似合いだと思って見てるんじゃない?」


そんな事無いよ、と美智子ちゃんは手を振る。


「二人はもう、付き合ってるの?」


「あはは、付き合ってるというより、私に付き合ってもらってるって感じかな。 恋人同士にはほど遠いよ」


「そうかなあ…」


私は腕を組んでうーん、と唸った。