その声のあまりの厳しさに笑いの発作はぴたりと止んだ。


『誰? 』


人は居ない。


ただベンチに黒猫が座って目を細め、こちらをじっと見ている。


『ケルベロス、なぜ人間界に? 』


ロイが驚いたように言った。


『食べられちゃう。』


『怖いよー。』


そう言った割には楽しそうにナイトとノエルがぴょんぴょん跳ね回った。