私は夜のうざったいネオンを浴びながら何時ものあのお店へ入る。



何時もは静かな店内。



今日は異様に騒がしく感じた。



私はうんざりしているような朱美ちゃんに寄る。



「珍しく騒がしいのね。」



「あら伊織チャン、いつ来たの?」



朱美ちゃんは煙草の煙をふぅっと噴いた。



「原因はアイツよ。」



全面嫌面の朱美ちゃんに私はつい笑ってしまう。



そして朱美ちゃんの整った指の先を見た。