酒に酔っていたとは言え…俺は何をしているんだ。



マンションのベランダで煙草を吸いながら



澤木伊織の唇の感触を思い出していた。



アイツには独自の雰囲気がある。



見た目が綺麗だということは勿論だが、あの命の息吹を感じない瞳がふとした瞬間に色濃く鮮やかに染まるときがある。



ある種の"独占欲"が芽生える。



あの表情を一度見ると、誰にも…渡したくなくなるんだ。



"セキ"にだろうが、六道朱也にだろうが…。