「美雪~」

新年会から数日たったある日。

午前の講義を終えてキャンパスを歩いていると、怜奈が図書館の方から走ってきた。

空き時間を図書館で過ごしたらしい彼女と、学食へ向かう。

「ねえ、田中教授の臨床心理学のレポート、もう書いた?」

「ううん、まだ」

「今日、帰りに一緒にやらない?」

「いいけど、怜奈、またノートとってないんでしょ」

「あ、ばれた?」

「いいよ、コピーして」

「サンキュ!」