夜になって、お父さんが帰って来ました。

お父さんは、いつも帰って来るとテーブルに置いてある筈の夕食が無いことに気付き、直ぐ様居間を後にしました。


すると、何処からか泣き声が聞こえて来るではありませんか。

その正体はトイレで泣いている自分の子供の姿でした。

お父さんは嘘泣きしている自分の子供に気付かずに、子供の元へ駆け寄りました。

するとなんてことでしょう!
我が子が自分に包丁をつきつけているではありませんか!

その瞬間に父親の意識は途切れました。


お父さんの目が何かの弾みで開いた時、その時はもうお父さんはお人形部屋にいました。
右に青白くなったお母さん。

左には大きなクマの人形がありました。