(エリアル視点です。)


なぜ、呼ばれたのだろうか…


第3書庫の扉を開いた。

壁、一面が本棚になっている。真ん中にソファーが置いてある。

「あら、もう来たの?」


本を数冊持ったヴィクトリアがソファーに座った。


「手紙に今すぐ来いと書いてあっただろ?」

「…そうだったわ。」


ヴィクトリアの向かい側に座った。

「話って何だ?」

「ふふ・・セアレスの姫君に惚れたの?」

不気味に笑った。

「はっ?」

何を言っている?

「どうして、手出さないの?さっさと王を作れば、狙われなくてすむのよ?」

それはそうだ…でも、マキには手がだせない…なぜだ?

「大切に思いすぎて手が出せないの?前みたいに…」




前みたいに…だと!!




「ヴィクトリア…言っていい事と悪いことがあるだろう…」

低い声で、睨みつけながら言った。