修学旅行が終わってしばらくの事。


現像した写真を皆で見たりして、はしゃいでいた。
こんなに楽しかった修学旅行ははじめてだから、嬉しい。


まさか、こうやって皆で写真を見て盛り上がれるなんて。


昔の私からしたら、考えられない。
みんなからしたら、当たり前の事だったり、普通の事だったりするかもしれないけど。


私にとったら、すごく嬉しくて幸せな事なんだ。


「愛、今日掃除当番だっけ?」


恋がそう聞いてきた。


「あ、そうなの。 今日は先帰っちゃっていいよー」


「いや、待ってる」


「いーって! ほら、帰った帰った!」



まったく、恋も心配症なんだから。



一通り、掃除が終わり、あとはゴミを捨てるだけ。


ゴミ箱の蓋を取ると、…ゾッとした。



私と淳がうつった写真が、まっぷたつに引き裂かれている。