結局添乗当日になっても、亜里沙は俺を避け続けた。

何通も送ったメールも返事が返ってこないし携帯も電源を切ったままらしくずっと連絡をとることが出来ない。

実家にも電話をしてみたが帰っていないとのことで、結局出発の日まで俺は亜里沙にただの一声もかけることが出来ずに、身を切られる思いでハワイへと向かった。

帰ってくるのは月曜日。

例えどんなに時間が遅くなろうとも、絶対に亜里沙をとっ捕まえて俺を避けた理由を吐かせてやると思っていた。

亜里沙を今までとは違う目で見ている俺を知って欲しい。

亜里沙を必要としている男としての俺を見て欲しかったんだ。


それなのに…


添乗から帰ってきたら亜里沙は姿を消していた。