今日は、待ちに待った入内の日。 裳着を済ませればすぐに結婚が決まる風習の中で、何年も独身なのは…やはり寂しゅうございました。 今、私は豪奢な牛車の中におります。 車の外には数え切れないくらいの人々が徒歩や牛車で従っていて、私について内裏に参ります。 この華やかさが、我が右大臣家の栄華を表すのです。