"パカパッパカパッパカパッ、ヒヒィ〜ン"

ええい、やかましい馬だ。

またも出だしは早馬…

福岡城大手門に取りついた早馬の主は、あらんかぎりの大声で叫ぶ

「開門、開門〜っ!拙者長崎よりの使者にござる。開門〜っ!」



ほどなくして巨大な大手門の扉が重厚な音を立て開かれた。

侍は、急ぎ城内に入り

「殿にお取り次願いたい」

城中の者に伝えるその姿には鬼気迫るものがあった。