小降りになった雨の中、管理人事務所へ戻った。

所轄からの連絡はまだ来ない。

あたしたちはここで待たせてもらう事にした。

健作さんがストーブを点けてくれた。

土間のあがったところで達郎と並んで腰かける。

「ねぇ達郎。さっき言ってたおかしなところって何なの?」

あたしはずっと抱いていた疑問を口にした。

「清水一利がここの管理事務所に電話してきたってことさ」