ふぁっ~~。



大きなアクビをしながら家を出た。



朝は苦手。



ランドセルを背負いながら学校へと歩く。



眠い目はまだはっきりと周りの景色を映さない。



だからいつも遅刻ギリギリでの登校。



「おはよっ。藍澤(あいざわ)!!」



学校の校門の近くで同じクラスの女子の声がした。



俺が振り向くと、そいつはニコッと笑い、



「寝坊しちゃったよ・・・もう少しでチャイム鳴るよね」



と言った。