君はいつも、古びたタオルに包まれて眠る。

もちろんきちんと洗濯してはいるけれど、何度も洗濯を繰り返したブルーはさらけたし、タオル地はふわふわ感を失って、肌ざわりはあんまり良くないタオル。

彼女の傍にあるのはいつもそのタオル。



「なんだか落ち着くの」


すでに眠りに落ちかけているのだろう。

瞳を閉じたまま、彼女は呟いた。


「このタオルはね、」

「大きくて、ごつごつしてて、暖かくてあなたの手みたいなの」


君が目を閉じていてよかった。

このにやけた顔はどうも見せられそうにない。

僕はそっと彼女の頬に手を伸ばした。








タオル。