事務所の社長が帰ってくるまで、あと2日。 夜明け前に出かけようとしてたら、タクヤが裏の実家からやって来た。 「おはよ、タクヤ今日は早いじゃん。」 「まぁ…な。 アンは今日、仕事だったよな?」 「うん、夕方には帰って来る。」 「俺は夜遅くなるけど、気をつけろよ。」 あ、そっか…。 心配して、声かけに来てくれたんだ。 「ありがとう、行ってくるね。」 私が手を振ると、澤弥も嬉しそうな顔して振りかえしてくれた。