サラサラサラサラ…



サラッ…



空から砂が落ちてきて、私の頬を撫でた。



「ん…」



いつの間にか気を失っていたようだ。



ここは…天国?



ではないみたいね。



ふと見上げると、
機体の天井には大きな穴が空き、そこから砂が吹き込んでいる。



照りつける太陽によって、全身から容赦なく汗が流れ落ちる。


どうやら助かったみたいだ。



ところで、ここはどこ?



窓から外に目をやると、



私の眼前にはどこまでも砂に覆われた砂漠が広がっていた。



あれだけの高さから落ちたというのに、まだ生きているということは砂漠の砂がクッションの役割をして、墜落の衝撃を和らげてくれたのだろう。