ド――ン……


銃声が辺りに響きわたり、人々の悲鳴が嫌というほど聞こえてくる。


耳を塞ぎたかったが、そんな事をする余裕はない。


私はおじいちゃんに手を引かれて、必死に走ってその後を追った。
一体何が起きているのか、さっぱり分からなかった。



ササッ


!?



急に目の前に若い男たちが現れた。


男たちは三人組で、三人とも同じような、黒いコートを着ていた。



私は彼らが来たことが何を意味するか分からずにおじいちゃんの顔をみた。


おじいちゃんの顔は青ざめて、もう終わりだ、と言わんばかりの絶望的な表情をしていた。



「逃げるんだ!アイル!!」




訳が分からずきょろきょろする私に向かって、おじいちゃんは叫ぶ。