私には大切なことがわかりかけていた。

どんなにみっともないルックスでも、そんなこときっとたいしたことない。

大切なのはハートで、ちゃんと感じて、ちゃんと伝えて、幸せになろうとする意志なのだ。

そして内側から発する輝きはやがてその外側にまで光を放つのだろう。




「わ…きれい…」


見上げると空に虹がかかっていた。

自分のすがすがしい思いとリンクしているようで気持ちが高ぶる。




けれど、虹は永遠ではない。



いつかはその姿を消してしまう。




「あーあ、消えちゃった」



すべてが終わった。

これでハッピーエンド。

そう信じきっていた。



しかし、現実は甘くなかった。


私は無情にも再び奈落の底へ突き落とされてしまうのだった。