* *

「ヒ…ック…」


今まで堪えていた涙が、どっと溢れ出てくる。


一目など気にせず、ずっと路上で泣いていた。


やっぱり、蓮だって

あたしみたいな

男を超えた男みたいな女より、

女を超えた乙女の方が

好きなんじゃん。


結局、

遊びだったってことでしょ?


だいたいそんな気はしてたよ。


「ねえ、お姉ちゃん一人?」

突然の声に、嗚咽が止まる。


その声は、明らかに女慣れしてそうなナンパ野朗って感じがした。


「俺らと遊ぼうよ?」


男達はそう言ってあたしの腕を強引に掴む。


「!!やめてください…」


「嫌だ♪」

歌うようにして、一人が言った。

必死に抵抗して、逃げようと思った。

そして、逃げれる…そう思ったとき。


あたしは、何か薬を飲まされた。


「暴れるからイケナイんだよ?」



そして、あたしはそのまま誰かも知らない男達によって拉致されてしまった。