ケータイ小説 野いちご

LOVE HUNTER☆

彼女の事情

「寒くなってきたな…」



夜の雑踏を一人で歩きながら呟いていた。



駅から少し離れたコンビニで、学校帰りにバイトをしている。



……そろそろかな?



バイトの終わる時間を見計らって、携帯の着信音が鳴る。



〜♪〜〜♪♪



……ほら、来た。



「はい…今は帰りだよ。…うん、電車に乗るまでなら大丈夫だよ?」



“あのね、聞いて”

のフレーズで毎晩かけてくる相手は…



手に入れたくても入らない、



幼なじみの可愛い、可愛い彼女。



「あははっ!!…で、矢野センは何だって?…えっ!?そうなんだ…」



彼女の今度のターゲットは、保健医の矢野先生。



狙った獲物は逃がさない。



パーフェクトな彼女。



学校内で彼女は、誰がつけたかは不明だけど…


“ラブ ハンター”


と呼ばれている。



ちょっと笑えるネーミングだよね?



「どうかな…矢野センは堅物っぽいけど?」



毎夜、毎夜、恋の相談役。



彼女が俺以外の誰かを好きになるのは、いつもの事。



常日頃、一緒に居る。



居場所は一番近くて、心は一番遠い距離。




< 1/ 22 >