次の日。


教室に着いた私は、自分の席で昨日の手紙をじっと見つめる。

いったい、だれが私にこの手紙を書いてくれたんだろう。


同じクラスの人かな?

文化祭や体育祭で何人かの男子とは話したことはあるけど、こんな手紙をくれるような人は思い当たらない。


じゃあ、ほかのクラスの人?

選択授業でいっしょになったことはあっても、そんなに交流があるわけでもないし。

せめて差出人さえわかれば、返事も書けたのに。


今日も中庭にいる葛葉くんを教室から眺める。


だけど、ずっと手紙のことが気になって集中できなかった。