白い部屋で私はカズトモの身に起きていることを説明した。


「チケットの存在が部屋から出させないようにしてるのか」


「たぶん、そうなんだと思う」


あのチケットを入手したときに交わされた契約。


チケットを持っている限りカズトモはあの部屋に縛り付けられていることだろう。


「それなら、そのチケットを取ってくればいいんじゃないか?」


そう言われて私は左右に首を振った。


「カズトモは持っていたチケットを捨てた。だけど、外には出られなかった」


「そんな……」


「ふたりとも、もうみんな十分に動けるようになったみたいだよ。出口を探そうよ!」


明るい声でそういったのはコノミだった。


隣ではミチオがその場で何度も飛び跳ねて見せている。


室内を見回してみるとみんな普通に動けるようになっていた。


私とタイセイは目を見交わせた。


ここはひとまずみんなを脱出させてから、カズトモを助けるのがよさそうだ。


「わかった。じゃあみんなをここに集めてくれないか」