片付けをして、ソファで座っている永遠くんに呼ばれた。
「加恋ちゃん。こっちで俺の手伝いしてくれる?」
「はい。」

『なんだろ?』

 台本の読み合わせ練習だった。
 相手の女の子役をやった。恋愛ものだったため、台本通り読んでるだけなのに、照れてしまった。

「ありがとう。」
「いえ。お風呂入れますか?」
「うん。やるからいいよ。」
「いえ、お世話になってるんでやります。」
「お世話はしてないよ。
 本当に家だと思えばいいよ。
 俺は、加恋ちゃんを大切にしたいと思ってるよ。ずっと、一緒に住んで欲しいって。
 だから、家だと思って。」
「はい。ありがとうございます。
 でも、お風呂は入れてきます。」

『今のなんだ?どういう意味だ?
 妹?彼女?何?』
 とりあえず、恥ずかしくて逃げたのだ。