彼女が出来たからと言って受験生の僕達は生活を大きく変える事なんて出来る事はなく特に変わらない日々を過ごしていた。

少し変わった事と言えば亜依子ちゃんの誕生日とクリスマスが近かった為それを合わせてお祝いした。

「誕生日とクリスマスのプレゼント一緒で良いから指輪が欲しい」

そう言う亜依子とペアリングを買った。

時々指輪の付けてる左手を空に手をかざして

「ウフフ」

と、言ってはグーパーを繰り返ししたりと嬉しそうにしていた。

その表情はとても可愛いく

「え?どうしたの?私なんか変だった?」

「いや、とても可愛いなって見惚れて」

とても愛おしく見えた。

「え!うれ…」

そう言う途中に僕は亜依子にキスをした。

それまでにも何度かキスはしたがそれは亜依子からのキスばかりで僕からは初めてのキスだった。

身長差がありいつも亜依子から背伸びのキスが僕に届いていたがこの日は僕からキスを届けた。

「ねぇ、もう一回」

「だめ、恥ずかしいから」

「ケチ…」

僕はクリスマスプレゼントに欲しい物が特になかったので要らないと言ったが、ボーカル用マイクをプレゼントされた。

「いつか歌を歌う時が来たら使って」

僕は

「ありがとう」

と言って喜んだ。

ちなみに進路先は悩んだが僕は家から通える距離の大学に通う事に決めた。

亜依子ちゃんは文学部のある広島の大学を通う事を決めた。

剛も広島の大学。

吉田さん、三宅さん、和寿は県外へと決めた。

高校を卒業するとみんな離れ離れになる。

最後に卒業旅行に行こうかと案も出たが県外に行く人達の先立つお金やらが理由で結局その話も海同様に無しになった。