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図書室の勉強スペースを探して歩いたら、海紗ちゃんの横顔が見えた。
凌玖先輩が「声をかけてくる」と目で合図をしたので、通路の邪魔にならない程度にその場で待った。
海紗ちゃんの後ろに行った凌玖先輩は小声で呼び出す。
「荒波、勉強中に申し訳ない。歌桜のことで話したいことがある。廊下に来てくれるか?」
呼ばれた海紗ちゃんはびっくりした顔で凌玖先輩を見た。
そしたら、わたしにも気づいて目が合う。
話の内容を察したようで、少し納得できない顔をしていたけれど、教科書とノートをまとめて立ち上がった。
凌玖先輩のあとを着いていく海紗ちゃんと並んで廊下に出た。
「……和解、したんですね」