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「いやー、無事でよかったよー」

「無事じゃねえだろ。れっきとした傷害事件だぞ」


夕方には、みんなもサマーキャンプから戻ってきて。

病院で固定されてグルグル巻きになっている私の足を見て、椿くんと琉夏くんがそれぞれの感想を口にする。


「傷害事件って! これは、私が落っこちてケガしただけ! なので!」


物騒すぎて、慌てて訂正するけど、


「ったくお人好しも度が過ぎるな。ぜってえ許すなよ」


琉夏くんは、私に向かってピシッと指を突き刺す。

ううっ。そんなこと言われても……。


「なあ? そうだろ?」


珍しく意見を求めた先は白鳥くん。

普段、あまり私たちの会話に入ってくることのない彼なのに、


「てか、俺がムカついてんのは一条」


不機嫌そうにボソッとこぼした。