そして、それから数日後、恐れていた事が起こった。

「おはよう!」

 教室のドアを開けるなり、みんなが一斉に私の方を見る。

「……え?」

 何だろう、この変な空気。

 いつもと違う。

 いつもはみんな、私が教室に入ってきてもそんなに気にしないじゃん。

 特に、女子たちの視線が冷たいような……?

 私が不思議に思っていると、莉茉ちゃんが青い顔をして駆け寄ってきた。

「ちょ、ちょっと花帆っ!」

「あ、莉茉ちゃんおはよー」

「おはよう。それよりさ、あのウワサ本当なの!?」

 私は首をひねった。
 あのウワサ? 一体何のこと?

「えっ、何のこと?」

「花帆、秋葉くんと付き合ってるっていうウワサが立ってるよ!」

 えええええっ!?