「どうかしたか?」

 秋葉が私の顔をのぞき込む。

「あ、ううん、なんでもない」

 私は秋葉にバレないように涙をぬぐった。

 とくん……とくん。

 ゆっくりと胸が鳴る。

 これは、何?

 胸が締め付けられるように痛い。

 横にいるだけで幸せなのに、暖かいのに、切なくなる。

 切なくて、胸が苦しくて、痛いよ。

 どうしよう。




 私、ひょっとして秋葉のこと、好きなのかも。