そしていよいよ、合コンの日がやってきた。

 始まるのは夜からなんだけど、その日は朝からソワソワしっぱなし。

 そして時間になり、私は待ち合わせ場所のカラオケの前にやってきた。

「あ、花帆、こっちこっちー!」

 莉茉ちゃんが手を挙げてくれる。

 莉茉ちゃんは胸元の開いた黒いチュニックにミニスカート。

 わあ、すごく大人っぽい。

 っていうか、お化粧もいつもと違うし、可愛い!

「こんにちはー」
「よろしく」

 莉茉ちゃんの横にいた女の子たちがあいさつしてくれる。

 わわっ、莉茉ちゃんのお友達も、みんなオシャレで可愛い!

 ……どうしよう、私だけちんちくりんで浮いてないかな?

 私がソワソワしていると、莉茉ちゃんがにっこり笑う。

「わー、今日の花帆、可愛いね! この服も似合ってる」

「ほ、ほんと? 秋葉くんが選んでくれたんだけど」

「そうなんだ、すごく似合うよ! ……っていうか」

 と、ここで莉茉ちゃんが声をひそめる。

「秋葉くんは知ってるんだ? 花帆が合コンに来ること」

「うん、がんばれって」

「……ふーん、そうなんだ」

 微妙な表情をする莉茉ちゃん。

 なんだろ。

「まあいいや。とりあえず、そろそろ行こっか」

 莉茉ちゃんがカラオケを指さす。

「うん」
「行こ行こ」
「合コン楽しみー」

 私たちは莉茉ちゃんの後についてカラオケ中に入った。