今日の補習が終わって、プリントを先生に提出する。
「おお……!今日も満点か!」
高良くんの回答用紙を見て、先生は笑顔になった。
「いやぁ、まさか獅夜がここまで頭がいいとはな……!これからはちゃんと試験も受けてくれるといいんだけどなぁ」
高良くんのことを褒められて、なんだか自分のことのように嬉しくなった。
「獅夜が真面目に補習を受けているのも、委員長のおかげだ!」
え……?
「い、いえ、私は何も……!」
実際、補習という名目で集まってはいるけど、高良くんに勉強を教えたことは一度もない。
むしろ、私より高良くんのほうが頭がいいと思うから、私が教えられることなんてないと思う。
全部、高良くんの実力だ。
「獅夜が委員長に懐く理由はわかる気がするよ」
先生の言葉の意味がわからなくて、首を傾げた。