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夏休みも明けて始業式。



今日からまた学校生活がはじまります。



「ふぁぁー……」



学校に着いてからも、ひさしぶりの早起きにあくびがとまらない。



「ゆーゆ、眠い?」



上ぐつを出してロッカーのドアを閉めていると、背後に立つ俊に急に声をかけられて肩がびくっとはねる。



「わっ、俊!」


「眠たそうなとろんとした目が、かわいかったから」




俊が口元をゆるめて笑う。