ケータイ小説 野いちご

迷いの森の仮面夫婦

変化 海鳳SIDE


変化 海鳳SIDE




何が間違いだったかと問われると、始まりから全て間違いだったのかもしれない――

「おはよう、あれ塩崎(シオザキ)君早いね」

朝七時、医局に行くと研修医である塩崎君が既にいてパソコンに向き合っている。
大抵一番乗りは自分なので、結構珍しい光景だ。

「早乙女先生、おはようございます。 ちょっと調べたい事があって」

「そっか、そっか、それは感心。 って、ちゃんと寝てる?目の下くまが酷いけど」

研修医は激務である。 内科や外科、様々な科を回る事が定められており精神的にも辛い時期ではあると思う。

医師免許を持っていたとして、机の上のお勉強と実際の現場は違ったりする。

自分も研修医時代は苦労した記憶がある。 しかも給料も安いので、夜間や休日に別の医療機関でアルバイトをして何とか生計を立てている人が大半だ。

一見華やかに見える職業だけど、例にもれず下積み時代はきつかった。

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