☆うるside☆





朝の6時。



私がメイドとして働いている、
お屋敷のガーデンで



「今日も綺麗に咲いてくれて、
 ありがとうございます」


色とりどりの薔薇に、話しかける私。




「学校でのアメリ様は、薔薇のように
 凛としていらっしゃるんですよ。

 さすが、先生からも生徒からも慕われる、
 元生徒会長ですよね」




パーフェクト王子様が、脳内に浮かび、

フフフと微笑みをこぼしたのも束の間



「私なんて、遠くから
 拝見することしかできませんが……」


身分違いの恋心に、

私の心臓がギューっと痛みだす。