ケータイ小説 野いちご

国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜

彼の正体

 ピピピ、ピピピとスマホのアラーム音が耳元で響いた。まだとじていたいと瞼が重くてなかなか開けられない。布団もいつもよりふかふかでいつまでもこの中にいたい……


 ……ふかふか?


 明らかにいつもと違う寝心地に飛び起きた。


「ふぇ!? あ、そうだった、雷斗くんの家だったんでしたっ」


 つい熟睡しすぎて昨日の出来事さえも夢かと思ってしまうところだった。


「夢じゃないんだもんなぁ」


 自分の頬をつねってみるけど、うん、痛いです。


 名残惜しく布団から這い出てリビングに向かう。時刻はまだ朝の五時。毎日学校で食べるお弁当を自分で作っているので普段から早起きだ。今日からは雷斗くんの分のお弁当も作ろうと思って早めにアラームかけたんだった。


(雷斗くん、購買でパンとか買ってるって言ってたし育ち盛りなのに栄養が偏るよね)


 雷斗くんが起きてくる前に身だしなみを整えておこうと洗面所で顔を洗い髪を梳かす。お洒落な女子高生だったらここでメイクとかをするのだろうけど私はまだ一回もしたことがない。したくない訳ではないけれど、私なんかがメイクしたところで七五三の子供みたいだと思うしね……昨日笑われてしまったパジャマのジャージから制服に着替えてエプロンをつけた。


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