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「もうすぐだね〜幹部からの“呼び出し”の時間!」


やけに教室の空気が浮ついていると思ったら、そういえば今日は月始めだった。



「今月のQUEEN誰だろーっ。緊張で心臓おかしくなりそうなんだけど! ねえ〜あやるちん、聞いてる?」

「うん聞いてるよお」


「嘘つけえ! スマホ見ないの、 没収!」

「ひえっ、返してよヒナタちゃん」



手を伸ばすと、ひょいと避けられた。



「あやるちんは気になんないの? 今月のQUEEN」

「んん……べつにどうでも」


「ひょっとしたら自分が選ばれるかもしれないのに?」

「あははっ、それはないない〜」


思わず笑ってしまった。