あんなペラペラの、向こうが透けそうな薄い紙を、1枚出しただけで、こんなにも救われた気持ちになるなんて。

ううん。違う。

気持ちになるだけじゃなくて、実際に私は救われたんだ。

ぽかぽかと、暖かで柔らかな日差しが当たるベンチに座って、取り留めもなく考える。

感傷的になるかな?

とか。

もしかして泣くかな?

とか。

そんな気持ちは、杞憂に終わった。

ほっとした。

とにかく、ほっとした。