ケータイ小説 野いちご

天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~

第一章
黒服の男

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【人間界】


月影と街をまわりながらいろいろと教えてもらった。


「基本、私は人間と関われないから薬を売るときは顔を隠さねばならない」

「そうなの?じゃあ、私とも関わったらいけないんじゃ…」


それなのに私と何年も一緒にいてくれるなんて。


不安になり聞くと月影は笑った。


「大丈夫だ。白蘭は例外だからな」

「そうなの」

「ついた。ここが歌舞伎茶屋だ。」


見上げると、なんだか高級そうな店だ。


「こんなところ入って大丈夫?」

「ここも元は小さな店だったが、年数を重ねるうちにここまで老舗になったのだ。常連だから心配しなくていい」


月影が番頭にある札を見せると何も言わずに、二階の眺めのいい席に案内された。




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