作品を眺めていると、僕は机の上に置かれたパソコンと液タブが目に入って、それに目を移した。

「……今から、君たちにはイラストを描いてもらう。そのイラストを、冬都に添削してほしいんだ」

「え?僕が……?」

陽彩さんの言葉に僕が驚くと、陽彩さんは頷く。

「冬都は、イラストレーターだからね。冬都が教えられる限りで良いよ」

そう言って、陽彩さんは部屋を出ていった。僕は、大きく息を吐くと皆の方を向く。

「……じゃあ、今から皆には絵を描いてもらおうかな……って言いたいんだけど、時間が無いから魔法で完成させたイラストを、皆の絵柄に合わせて画面に表示しようかな……皆、描きたいイラストを頭に思い浮かべてくれる?」

僕の言葉に、皆は無言で頷いた。少し時間を置いた後、僕は魔法を皆にかける。

次の瞬間、真っ白だったパソコンの画面に、完成したイラストが現れた。

その中には、僕のイラストもある。

「……すげぇ……いつも俺が描く絵のタッチと同じだ……しかも、想像したのと同じ……」

フリージアさんは、目の前にあるパソコンに映ったイラストを見つめながら驚いた顔をした……ような気がした。

「……凄いでしょ……陽彩さん、添削しろって言ってたから……添削しようかな。あくまで僕の描き方で説明するから、参考程度に聞いてくれたら」