「……ここ、どこ?」

うん。本当にここはどこ?ちょっと、今までのことを振り返ってみようか。

確か、僕は家で絵を描いてて……そのまま寝落ちして、目が覚めたら大きな学校が目の前に……。

「……本当に、ここはどこなの?」

「さぁね。それは、僕が聞きたいよ」

誰かの声が聞こえてきたから振り向くと、そこには黒髪にピンクの目をした男の子が立ってた。

近くには銀髪に黒目の男性と、赤髪に緑目の女性が立ってる。

「あなた方は……?」

僕が問いかけると、黒髪の男の子は「……桃瀬 春陽(ももせ はるひ)」と自己紹介をした。

何か、数年前の僕みたいだなぁ……。

「フリージア・テイラーだ」

「私は、カレンと言います!」

銀髪の男性――フリージアさんは無表情で、赤髪の女性――カレンさんは笑顔で自己紹介をする。

あれ?そう言えば、あの時も僕が最後に自己紹介をしたような……?

「……あ、えっと……冬都(ふゆと)と言います。イラストレーターとして、働いています」

「……羨ましい……です。僕も、イラストレーターになりたい、です」

「そんなに緊張しなくても……タメ口で大丈夫だよ」

僕は、話しづらそうにする春陽に微笑んだ。

「私もタメ口で大丈夫!」

「俺も」

「分かった」