翌日学校へ行って、当たり前に授業を受け、当たり前に桃子と会話をして。


そんな時、悲劇は起こった。


「ちょっと、いい?」


昼食時。


振り向くと、エマが立っていた。


私は食べようと口に運んだ玉子焼きを、お弁当箱の中へ戻す。


「なに?」


「女同士のケンカよ」


どうやら、昨日の続きをしよう。


と、行っているらしい。1


不安そうな顔をする桃子へ向けて、大丈夫だよ、と目配せし、私はお弁当箱を片付け、立ち上がった。


「どこに行けばいいの?」


「こっちよ」


エマについて、私は教室を出た――。